5月23日
今日は認知症について学びます。
まず午前の部は、大東市地域包括支援センターの三野一成さんによる「認知症~聞きたい知りたい 何でも講座!~」です。
日本は今や世界有数の長寿国になりました。
元気で長生きなら問題はないのですが、年を重ねるほどに「認知症」の出現頻度が高くなるのが現実課題です。
ここが今日のテーマです。
認知症とは、脳の細胞が死んでしまうなどにより、脳の働きに不都合が生じるために生活する上で支障が続いている状態なのです。
これは大脳が萎縮することで認知能力等に支障が起きますが、小脳は後から萎縮するので、身体機能はすぐには支障が出ないようです。
つまり大脳の萎縮(脳細胞が死ぬこと)で、中核症状から行動・心理症状に広がっていくようです。
認知症でまずおこる記憶障害、これは物忘れではなく、脳細胞の死によって記憶が途切れ、なかったことになるのです。決して「思い出せない」のではないのです。
物忘れではなく、記憶が消えてしまう障害なのです。「昨日の晩ご飯何食べた」に対して、認知症は食べたこと自体が記憶から消えているので、「食べてない」となるのですね。
今自分が置かれている状況の把握が「見当識」。これがわからなくなるから、「ここはどこ?、「私は誰?」となるのです。
理解力・判断力は、年齢が行けば誰でも衰えてきますが、認知症の場合にはこの症状は顕著に現れるようです。
これは計画を立てて、段取りすることができなくなる障害。
味噌汁の作り方で学びました。
①今日はわかめの味噌汁を作ろうと買い物に。
②冷蔵庫のものを忘れ、具材をすべて買う。
③家に帰り何を作るか忘れ、別の味噌汁を作る。
④冷蔵庫には同じものばかり残る。
ではどうすれば?
さりげない手助け、それだけでも改善できることがあるようです。
認知症への理解は少しできましたが、もっと大切な事は『早期診断・早期治療』でした。認知症の進行を遅らせるくすりはありあります。また完全に治す薬は、今はまだありませんが、将来的には出てくるようです。
その大事な岐路が『MCI』だそうです。
このMCI段階で診断・治療に向かえば、なんと回復する率が14%~44%。治療により正常に戻る人が多い。
ここで認知症の予防について教えていただきました。
最後に、認知症の方への対応の基本姿勢を教えていただきました。認知症への正しい理解と、よりよい対応の仕方を知りました。
三野様、ありがとうございました。
午後は「介護保険と大東元気でまっせ体操」について、大東市地域包括支援センターの勝山このみさんに講義をしていただきました。
まず、「介護保険を使えばなにができるか」から学びました。できなくなってきたことを公的なサービスを使ってできるようにする、ということが介護保険の目的です。
これらは介護保険を使ってできるサービスです。決まり切ったことだけをするサービスですが、より重症な方により手厚くだそうです。
また大東市独自のサービスも紹介されました。住民ボランティアによる困っている人へのサポート事業です。
ここからがこの講義の主たるテーマです。介護が必要な方は必要なサービスを受けるべきです。同時に予防によって、状況を少しでも改善していくことができるということです。
府民カレッジへの参加は、予防のための重要な手立てです。
府民カレッジが大きく評価されました。
そして「大東元気でまっせ体操」も紹介されました。
ショッキングな数字です。
元気を維持して、益々活動したいですね。
ちなみに、大東元気でまっせ体操は市内136ヶ所で行われています。大東市民以外でも参加できます。
勝山様、ありがとうございました。